ステロイドの思わぬ効果:花粉症の症状が出ない!

退院したのが冬で、春にかけて俗世で過ごすうちに、気がついたことがあった。
私の長年のおともだちのアレ。春先になると絶対来る招かれざる客。
あれ?来ないじゃありませんか??
長期入院していた時にも、くしゃみ鼻水などの症状はなかったんだけど、それは病棟という、外部と遮断された環境のせいだと思ってました。
私の過ごしていた実家は山のふもとで、春になるとスギ花粉でベランダがウグイス色になるくらいなのですが…

出ませんよ?反応しませんよ?くしゃみ、鼻水ピターっと止まっていますよ?目の痒みもありませんよ??

まさか、もしや、ステロイドのおかげ??

退院当初は、一日35ミリ〜徐々に減らしていた時期だったが、そのくらいの内服量だと、花粉アレルギーも出番がないらしい。

これは嬉しい誤算!!

花粉の時期に外を歩いても、風に吹かれても、花粉アレルギーが出ないなんて、なんて快適、なんて自由!
なんという特権なんだろう…と、感動を噛みしめた。

ステロイドの内服を長期に続けると、骨粗鬆症のリスクが上がったり、ムーンフェイス(脂肪の代謝異常でまんまる顔)になるなどネガティブな影響に目を向けがちだが、それでも内服を減らしていた時期は、飲むとしんどい体がラクになるので、「もっと、もっと飲みたい!」という心境にもなったものである。
そうは言っても、看護師さんに気の毒そうに顔をじっと見つめられて「なかなか、元通りになることはないと思います」などと言われると、しばし気持ちが沈んだものだった。

そこでその看護師さんに「花粉症の症状が出ない気がするんですけど〜」と言ってみた。
そうすると、やはり私の顔を気の毒そうに見つめながら、一言、
「…まぁ、いいこともないとねぇ…」

確かに。

そして翌年の春、順調にステロイドの量を減らし、確か10ミリくらいになっていた頃には、しっかり「招かれざる客」はやって来たのだった…

結婚指輪はいらない?

結婚したのは、21世紀がスタートした年の七夕でした。
その頃は夫のアメリカ留学を控え、私も仕事を辞め、春から夏にかけて語学学校に通っていました。
つまり、二人とも無収入になったわけです。
七夕の夜、夫と待ち合わせをして、区役所に届けを出しに行ったのを覚えています(時間外手続きだったんでしょうかね?)本当に、人の少なくなった薄暗い役所で、ただ職員さんに紙を渡しただけでした。

その後、渡米までに家族同士での会食はしましたが、結婚式は挙げませんでした。
ウェディングドレスも白無垢も着ず、写真撮影やら指輪の交換も、結局何もせず。
でも正直、プレッシャーと向き合わずに済む事にほっとしていました。

月日は流れ、子供が幼稚園の頃「なんで結婚指輪してないの?」とママ友に指摘されたことがあって、実は結婚式をあげなかった事、指輪の交換もしてない事を話したところ、「それってかなり変わってるよ笑」と言われたことあります。

うちの夫はジュエリーのことなど何も分かりません。そして自分が分からない、興味のないことについて考えることなど絶対にない人です。結婚するから、お店に行って指輪を買おうなんて発想も、彼にはないと思います。(そういう男性って割と多いんじゃないですかね?)

私も女としてはそういうのに疎い方なので、夫を引っ張ってまで指輪作りに行くという発想は、正直なかったんですね。
しかも、これからアメリカ留学+新生活が始まろうとしていて、貯金を切り崩しての生活が始まろうとしていたので、その頃の頭の中は、「いかに節約するか」と「そもそも英語大丈夫か」でいっぱいでした。

そして渡米後、通っていた英語のクラスで、中国人の奥さん(同年代)に「なんで結婚してるのに指輪をつけないの?他の男があなたを見てシングルだと思うでしょ?安物でもなんでもいいから、とにかく買いなさい」と言われました。そういう彼女は見事なダイヤモンドの指輪をしていました。
そうか、やっぱりつけたほうがいいのかなぁと思っていたところ、しばらくして、雑貨屋さんで、8ドルくらいのシンプルなペア指輪を見かけ、思わず即買い。
でも、結局、指に終始はめているのが苦手で、ろくに付けないままにバスルームで錆びて、そのうちどっか行っちゃいました…
さすがにおもちゃみたいな安物はダメですね…(これぞ安物買いの銭失い!)

ところで、日本人はいつから、結婚指輪とか婚約指輪とかつけるのが普通になったんでしょうね。
富裕層は明治大正期から?庶民に広がったのは戦後、昭和半ばくらいでしょうかね?
と、思って調べたら、なんと大正期には慣習になってるんですね!驚
ちなみに昭和の半ば頃から広まったのは「婚約指輪」でした。

でも、伝統じゃないし、今も義務じゃないんですよね。結婚してる人は指輪持つべし、って法律で決まってるわけでもないし、宗教でもないのに、結婚したら「普通はみんな持ってる」なんて、私にとっては不思議な慣習です。

男性がプロポーズに使ったりとか、既婚を形で示せる「しるし」なんでしょうけど…
絵的にもイベント的にもいい感じなので、クリスマスやバレンタインが一気に流行ったのと根元は同じではないかと。
そう、「指輪」って、圧倒的にイメージが良く、憧れる人多いんですよね。

もちろん、それで良いと思うのですが、「それが普通」っていうのが浸透してる前提で、それでも、持ってないとおかしい、変わり者、って言われるほどのことかなぁ?って。些細なことですが、これも同調圧力だよなぁと。ただ、中国人奥さんの言う「独身だと間違われる」リスクも一理ありますね。
(まぁ若いうちは面倒臭いこともあるかもしれませんが、私の場合、とりあえず平穏に過ごしてきました)

結論として、うちの場合は、今後も結婚指輪を買わないと思います。
一度安物で失敗しているので想像できますが、きちんとしたものを買っても結局身に付けないでしょう。
夫からの贈り物は、セラミックの歯と、アップルウォッチで充分です。両方、肌身離さず身に付けており、義歯は多分死ぬまで身に付けることになるでしょう笑

ミニマリストの方々は、どうしてるんだろう。今の時代、自分で必要ないと思えば、結婚指輪も婚約指輪も、持たない人が多いかもしれませんね。

ところで。
確かに、こんな私でも子どもの頃は憧れでした。「ゆびわ」
母の宝石箱をうっとり眺めたり、おもちゃの指輪をつけてお姫様気分になったり。

もう40年以上も前、グリコのおまけで、赤いルビーの、ちょっとリアルな指輪のおもちゃが付いていたことがありました。これが子どもの目には本物そっくりの指輪で、信じられない、これは一生の宝物にする!!と興奮しまして。
でも、なぜかその日のうちに部屋で紛失…
どうしても見つからなくて。すごく悔しくて、悲しかったのを覚えてます。
どこにあったんだろう。って、今でも時々、考えます。

今日は指輪のお話でした。

発熱病棟4日目、PCR検査の結果が判明

38度以上の高熱が翌日も続いた。ナースコールで解熱剤を頼んだが、38.5度以上にならないと処方できないとのこと。
これが結構キツく(笑)
目をグリグリ押してみたり(目の奥が痛い)、眠れもしないし、ただひたすらに苦しみと向き合いながら時間が過ぎていく。

食欲もなく、これが一番つらい

発熱病棟なので、PCR検査結果が出るまでは、看護士さんへの感染を極力避けるため、食事もベッドまでは運んでもらえない。「お食事です」とドアの脇に、トレイに乗った食事が置かれる。食器は全て使い捨て容器。
食事が終わったら、そのままビニールに入れてドアの前に返却する。熱で食欲がないので、勿体無いけどほとんど口を付けられないまま(水分だけなんとか口にして)、返却したことも多かった。

そして、入院して4日目の午後、看護士さんがドアを開けると、「すみません、30分以内に部屋を空けられますか?」と告げた。
「PCR検査の結果が出たんですか?」と聞くと、「あ〜〜、、、ホントは先生からお伝えしなければいけないんですけど、、、」と言いつつ、答えてくれた。

結果は、、、「陰性」!!

すぐに夫に連絡。学校を休ませていた娘も、翌日からは登校できそう

そして間髪を入れず、部屋を引き揚げることとなった。30分以内に出ないといけないので、手早く荷物をまとめる。
と言っても、身一つで来たので、大した荷物もない。
結果を聞いてから30分後には、発熱病棟を出て、一般病棟の膠原病内科の個室に移っていた。