原因不明のかゆみ

左足の甲が痒くなってきたのは去年の6月くらいからでした。

病院に行っても原因が分からず、塗り薬を処方してもらっても、ほとんど効果がありません。

そうこうしているうちに1ヶ月ほどが過ぎていました。

しまいには、むくみを抑えるために、ひざから下を包帯でぐるぐる巻きにされ、足指の間は白くふやけてしまいました。

ローカルの皮膚科を紹介されて受診すると、白くふやけた指の間ばかりに注目され「wrong medication…」と言われ、なんと水虫薬を出されました。

いや…むれてるけど違うよ…水虫なったことあるから分かるよ。笑

皮膚科の帰り、ついでだからと一駅先の2ドルショップまで寄ったのが判断ミスでした。

ああああ…!!!身体が震えるほどの、耐え難いかゆみが足の甲に襲ってきました。

その場で靴をはぎ取って掻きむしりたいほどです。先生に「掻いてはいけませんよ」と言われていたのは重々承知でしたが、すぐさまトイレに駆け込み、洗っていない手でかきむしってしまいました…。

その頃から腫れは日に日に酷くなり、それに伴い、体の倦怠感もひどくなって来ました。

とにかく疲れやすく、だるいのです。

そしていよいよ腫れが顕著になり、足はパンパンに張って来ました。

ついに、水泡が出て来ました。直径1センチほどの水風船のような、大きな水泡です。

掻くと、水泡が潰れてしまいますから、掻くこともできません。

そうこうしているうちに、日本に一時帰国するフライトの日が翌日に迫って来ました。

続きます…。

序章 足のかゆみ

2014年から3年半に及ぶシンガポール生活の中で、娘の幼稚園や学校などでたくさんのボランティアをして、忙しくも充実した日々を過ごして来ました。

ただし、体調や体力については、全体的に下降の一途をたどっていました。

年のせいかな?と思ったり(ちょうど40になる年でした)、暑さのせいかな〜と思ったりしました。

まぁ双方とも、要因ではあったのかもしれませんが…

常夏の国、シンガポール。年間を通して気温は30度を超えます。日本で1年中真夏日だったら、そりゃキツいですよね。

あと、空気も良くありません。毎年秋頃になると、近隣国の焼畑による、ヘイズという大気汚染に悩まされます。ひどい日には空気が白く濁り、家の窓から見えていたはずの建物が見えなくなったりします。

「原因不明の高熱」

「原因不明の長引く咳」

「原因不明のかゆみ」

日差しの強い南国、和気あいあいとした日本人コミュニティ、開放的な雰囲気とは裏腹に、上記のような原因不明の、様々な体調不良に襲われるようになりました。

そのうちの「原因不明の“猛烈な”かゆみ」について、次章で説明したいと思います。

海外de難病…好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

2014年の春、ダンナの仕事で急遽、シンガポールに住む事に。

海外とはいえ、小さな国土に3万人の日本人が暮らすとも言われるシンガポール。子育てを通じた“古き良き”コミュニティの中で、忙しくも充実した生活を送りました。

しかし、

2年目に気管支喘息、

3年目にウィルス性心膜炎、

そして4年目。膠原病の一種で、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症という難病にかかり、日本に緊急帰国しました。

当ブログでは、

①どのような経緯で病気に至ったのか

②どのような合併症を起こし、どのような治療を受けたか、

③退院後の生活について

お伝えしていきたいと思います。

 

(追記)★詳細は順次、記事にしていきます★

発症した時点では、シンガポールの現地病院にて好酸球増多症の疑いと診断されました。血液検査で、白血球に異常値(ピーク時は40000超え)が出たのを発症とし、ステロイド治療が始まります。

ステロイドはまさに魔法の薬でした。一夜にして全身の筋肉痛倦怠感などが、嘘のように改善し、楽になったのです。ステロイド1日40mgを1週間続け、再び血液検査をしたところ、数値は劇的に改善していました。

しかし、ここからが問題でした。

ローカル医の先生は、ステロイド1日40mg→20mgに減らし、

次は1ヶ月後に受診して」と言ったのです。

その後、胃痛をはじめ、息切れや筋肉痛のぶり返しなど、様々な不安な症状が出て来ました。そして、2週間ほど経った頃、ついに左目の視野が、真っ白に塞がれるという、恐ろしい症状が出てしまいました。

慌てて救急で眼科を受診し、精密検査をしましたが、「眼球自体に異常はない」と言われ、「ステロイドの副作用かもしれない」といわれました。

視野が塞がれるのは、本当に一時的(5分間ほど)なのですが、次の受診までの間に、不定期に15回ほど起こりました。

次の受診でステロイドは再び20mg→40mgに戻されましたが、看護師をしている友人の強い勧めと、日本にいる友人の尽力もあり、日本に一時帰国し、大学病院で精密検査を受けることにしました。

その後すぐ、日本に帰国して入院、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断されました。国の難病に指定されています。

アレルギーが根源的な原因とされ、私の場合、以前に気管支喘息にかかったことも要因にあるようです。

そして、入院して安心していたのもつかの間、胃痛を繰り返し、小腸穿孔という、小腸に穴があく合併症を起こしてしまいます。

こうして私に起こった一連の出来事を、闘病記として書き記していく事で、他の方の役にも立つ事があればいいなと思います。

どうぞ、よろしくお願いします。