ステロイド治療、始まる
帰りのタクシーの中から、娘を預かってもらっていたママ友に連絡すると、「まだ夢中で遊んでいるので…。夕方まで預からせて下さい」と…(涙)ありがたく、お言葉に甘えさせてもらいました。
そして、帰宅すると同時に、軽めに食べて、早速ステロイド20mgを一錠、飲みました。そして、ソファーに倒れこみました。
食料品の共同購入をしている友達が、我が家の分を届けに来てくれて、白血球に異常値が出たことを話すと、「白血病じゃないよね?」と泣きそうな顔をして心配してくれました。
病気になったことを拡散して欲しい
先の友人から、「ほうじ茶ラテちゃんの病状を、心配だったので〇〇さんと〇〇さんには相談したけど、他の人には絶対に話さないからね!」とメールが来ました。
いやいや、むしろ、私のこの状態を、知り合いの日本人全員に拡散して欲しいとすら思う心境でしたので、「むしろ拡散して欲しい」と話しました。
「話さないからね」「いやむしろ…」このようなやりとりは、他の人ともありました。また、これは後の話になりますが、日本に帰国してからも、身内は「出来ることなら身内に留めて、他の人には知られたくない」と言う考えでした。
しかし、病気になったこと自体は、自分の責任ではないといいますか、「悪い事をしたわけではない」と言う意味で、私の頭の中では「隠したい事ではない」と言う考えがありました。
また、日本人コミュニティは、たくさんのボランティア精神というか、助け合いの中で成り立っています。その中で、自分に免罪符がないと、後ろめたさやこう思われているんじゃないか、という思いに悩まされることになります。それくらいなら、むしろ「私はこういう病状で、色々な活動をしたくても出来ません」と、はっきり宣言して、周りに理解してもらう事が大事だと思うのです。
「ステロイドは魔法の薬」
娘はママ友のお宅で、ご厚意で夕食までご馳走になって、夜が更けてから送ってもらって帰って来ました。その頃には、全身の疲労感で立っているのがやっとでした。
状況を聞いたいろんな友達が心配して、「入院しなよ!」とメールをくれましたが、返信もできないまま、夜の分のステロイド20mgを一錠飲んで就寝しました。
そして、朝…。
「え?」身体がウソのように軽い。
寝ていても痛かった腕や背中の痛みもありません。
疲労感がおさまり、足のむくみやまだら模様もスッキリとしていました。
まさに、魔法にかかったよう。一夜にして症状を劇的に改善する、ステロイドの威力に驚きながらも、本当に救われた!!という思いでした。
歩けば、ふくらはぎの疲労感が若干残ってはいるものの、昨日までの辛さとは雲泥の差。本当に長年の束縛から解放されたようで、喜びと感謝でいっぱいでした。
こうして一週間、ステロイド朝晩20mg、1日トータル40㎎を飲み続け、体調はうなぎのぼりに回復しました。