そして、羽田空港に到着しました。包帯の中で、いつ起こるとも分からない激しいかゆみの発作に怯えながら、7歳の娘を連れて空港に降りたちました。
しかし、7時間に及ぶフライトの後で、ただでさえパンパンにむくんでいる足…
ほどなく、「ああああ!!!」と、激しいかゆみに襲われて、娘を連れてトイレに駆け込みました。
何とか実家の最寄駅にたどり着くと、迎えに来てくれていた母が手を降っていました。
「元気そうで良かった!」
「いや…実はね…」
こそっと、ぐるぐる巻きの足を指差すと、言葉を失う母。
すぐに近くの皮膚科を受診しました。
包帯を取って、パンパンに浮腫んだ私の足が露わになると、先生も、看護師さんも「これは…」とドン引き状態です。しかも、あちこちに水疱&水疱痕があります。
シンガポールで受診した際に蜂窩織炎(ほうかしきえん)だろうと言われたという話をし、すぐに血液検査をしました。
ステロイドの配合された塗り薬を処方され、足全体に塗ってもらいました。
「横に、横に伸ばして塗っていくと、浸透しますからね〜」と、パンパンに腫れ上がった足に優しく塗ってくださる看護師さん。その塗り方は、その後も意識して続けるようにしました。そうやって一言、アドバイスもらえるってありがたいですね。
さらに、ステロイドの内服薬を処方してもらいました。
薬局で、「ステロイドは朝一回ですが、今日の分は今この場でお飲みください」と言われ、1錠飲みました。
そして、翌朝も1錠飲みました。
しかし!!私はここで、とんでもない勘違い、失敗をおかしてしまっていたのです!!
気づいたのは、次の受診となる3日後でした。
ステロイドを朝1錠飲み、足は、ステロイドの塗り薬をたっぷりと塗っていたのが、みるみる効いて、ぐんぐんと腫れがおさまり、かゆみも無くなって来ました。
症状が治まって来たのに喜びつつ、「ステロイドが余ってるなぁ」と、ふと処方箋を見ると…
「朝一回 5錠」と書いてあります…
(血の気の引く音…)
しかし、素知らぬ顔をして受診してしまう私。
すると先生は、私の足を見て、
「えーーっ!!キレイになったねーー!」と喜んでくださっています。
良くなったのだからまぁいいのかしら…と、正直に薬の量を間違えた話が出来ず、診察を終えました。今度はステロイド内服は2錠に減り、塗り薬は継続です。
そうして、2週間ほどの間にステロイド内服も2錠→1錠→なし というように、順調に減らしていきました。塗り薬は朝晩塗って、包帯サポーターを履いていましたが、酷いむくみ、かゆみから解放され、ストレスもありません。先生からも「もうこれで大丈夫だね」と言われるまでになりました。
そして、シンガポールに戻る日になりました。
続きます…